よく、「結婚は、経済力と外見のトレードオフ」などと言われることがあります。女性は男性の経済力を求め、男性は女性の見た目の良さと若さを求めている、というネットスラング(インターネットやSNS等のコミュニティで主に若者を中心に使用される俗語)のことですね。
ところが、実際にはそうではない成婚カップルも、多々おります。むしろ、見た目より人柄で選んだのだな、と思う成婚カップルの方が多いと言っていいでしょう。ちなみに、筆者も結婚相談所の婚活で結婚しましたが、相手は地味な人でした。周りからは「あなたは外見重視の人ね」などと言われていたのですが。結果として、現在も結婚生活を続けております。
最近、そんな例を目にする機会があったので、今回はこのことを書いていきます。
目次
1. 結婚相談所で見合い後、交際に入るときには、「仮交際」というものがある
2. 仮交際で見るべきことは?
3. 結婚相手に選ぶのは結局・・・
4. まとめ
結婚相談所で見合い後、交際に入るときには、「仮交際」というものがある
結婚相談所における流れと言うものは、
お相手探し→お見合い→仮交際→真剣交際→プロポーズ→成婚退会
という流れになります。具体的には、次のようになります。
【結婚相談所の婚活の流れ】
1.お相手探し
写真やプロフィールで気に入ったお相手を探します。
担当カウンセラーからお相手を紹介してくれる相談所もあります。
2.お見合い
お見合いを申込み、OKの返事が来たらお見合い成立。
ホテルのラウンジやカフェで、1時間程度二人でお茶をします。
3.仮交際(交際期間①)
仮交際の期間は1ヶ月程度。
お互いを知るために週に一度くらいのペースでデートや食事を重ねていきます。
この段階ではまだ一人に絞らず複数人との交際が可能です。
4.真剣交際(交際期間②)
いわゆる恋人同士の期間です。
お相手を一人に絞り、結婚前提とした本格的なお付き合いを開始します。
5.プロポーズ
真剣交際を経て結婚する意志が固まったらお相手へ気持ちを伝えます。
お見合い日からプロポーズまでは3ヶ月程度です。最初から結婚相手を探しているため、一般的な恋愛結婚よりもスピードが早いです。
6.成婚退会
二人の気持ちが合致したら晴れてご成婚(婚約状態)です。結婚相談所を退会します。
このコラムでは、このうち3の仮交際(交際期間①)のことについて書いていきます。
仮交際で見るべきことは?
では、仮交際期間にはどうするべきなのでしょうか?
それは、前述のとおり、お互いの人柄を知り、“この人となら結婚が考えられる”という相手かどうかを見極めることだと言えます。
デート中の相手の仕草などをよく見て、お互いに結婚できる相手かどうかを決めていくこととも言えます。
この期間中は、何人と仮交際をしてもいいし、新しいお見合いをしてもいいのです。仮交際期間は、だいたい一ヶ月程度で終えて、真剣交際へと進むか決めることになります。そこからは1対1で向き合うので、複数と交際していた場合には、他者には交際終了を入れ、また新しいお見合いもできなくなります。
結婚相手に選ぶのは結局・・・
最近、こんな事例が、自分の身近にありました。
Aさん(42歳、男性)は、Bさん(35歳、女性)、Cさん(37歳、女性)、Dさん(40歳、女性)と仮交際をしていました。
お見合い写真で見ると、Bさんは可愛いタイプ、Cさんは美人タイプ、Dさんはごく普通の容姿で地味なタイプでした。写真だけ見るなら、ほとんどの男性がBやCを選ぶだろうと思います。ところが、Aさんが選んだのは、Dさんでした。なぜでしょうか?
Bさんは、お見合いの時から一度も財布を開いたことがなく、食事が終わると「ごちそうさまでした」と、笑顔でお礼を言うだけだったそうです。Cさんは「食事をごちそうになったので、この後のお茶代は私が出します」と言ってきたそうです。Dさんは、食事が終わると値段の半額ぐらいのお金を、「取ってください」と言って、毎回手渡してきたそうです。
また、Aさんが残業続きで体調を崩したことがあったそうです。そういう時期でもデートをしたそうですが、Aさんの体調を気にしてくれたのは、Dさんだけでした。他の2人は、いつものごとく食事デートを終え、その会計をAさんが支払うと、「ごちそうさまでした」と笑顔で言って、帰って行ったそうです。
ところが、Dさんは、「これ、疲れを癒すアロマオイルなんですよ。体に塗ってマッサージしてもいいし、布に染み込ませて枕元においても、ぐっすり眠れるんです」と、お土産を手渡してくれたそうです。そして、その日の食事代も、半額弱のお金を「これ、私の分です」と千円札で手渡してきたそうです。
Aさんは私に、こんなことを話してくれました。
「長い結婚生活を一緒に送るなら、Dさんだなって。相手を思いやる気持ちを持っている。それに、経済観念もしっかりしている。結婚しても、家計も安心して任せられると思ったんです」と。
これが、結婚と恋愛の決定的な違いなのです。男としては、可愛いタイプや美人タイプとカップルになりたいと思うものです。これが恋愛です。
しかし、結婚は、結婚後が長いのです。大切なのは、相手の人柄と自分との相性だと言えます。なので、相手の性格や思いやりがあるかどうかなどの方が、外見よりはるかに大切になります。
仮交際期間中は、こういう人柄を見極めることが大切になります。もちろん、自分も見られていることは言うまでもありません。自分のことも振り返ってみましょう。
ところで、なぜ男性がデート代を出すのでしょうか?
お見合いの場合、恋愛と違って昔からの習慣が幅を利かせるところがあり、昔は男性がデート代を出したのだから、今もそうするべき、という面があるのは否めないでしょう。
また、男性は「ここでデート代を出したら、こちらになびいてくるかもしれない」というような考えが、女性も「男性のためにおしゃれして、それにお金がかかるのだから、デート代を出すのは当然」というような考えが、それぞれあるからだと思います。しかし、これは結婚を考えない恋愛の時の考え方です。
結婚すると、生活がありますし、家計も二人で一つですから、家計をどうしようか考える必要があります。それができない人では、結婚生活が成り立たないのです。
要するに、相手に求めるものが恋愛と結婚で異なるのに、仮交際期間中は何となく恋愛しているように感じられる状態であるために、恋愛と結婚が混じってしまって、恋愛で求めるものを表に出してしまう人がとても多い、からではないかと思うのです。
スマートなのは、Dさんのように、いったんは男性に支払ってもらい、あとで自分の分を女性から男性に手渡すのがいいでしょう。
まとめ
私も独身時代はそうでしたが、どうしても相手の外見に引きずられる部分がありました。
しかし、結婚生活は、一過性のモノでなく、結婚後の方が長いのです。そして、生活を営んでいくので、大切なのは、お互いの人柄と相性ということになります。
相手を思いやれるか、とか、経済観念がしっかりしているか、といったことを、しっかりと見ていく必要があり、それができるのが「仮交際」の期間だと言えます。
婚活中の方は、ぜひ短期間で相手を見きわめ、お互いに幸せになれる素敵な出会いを見つけてください。
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